2010年 11月 24日
ある夏の日の出来事その2
会社の夏休みのある日、北陸の秘境に挑戦する事にした。
夜間に高速をひた走り、3時間ちょいで現地に到着、車中泊で就寝。
翌朝は5時に起床、6時前には出発し、川を遡行する。
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こんな感じの岩場をひたすら歩きます。

人工増設物である、堰堤を一つ、又一つと越えて行く、釣りたいのを我慢しつつ、5つの堰堤を越えた所からロッドをつなぐ。
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堰堤を越えるのも一苦労、かなりの運動です

ここまで約1時間半を歩き、そこからはかなりの距離、人口増設物は全くなく、まさしく自然の渓流が姿を現わすパラダイスである。
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この時点でへろへろ、背中のリュックも重くなってきます。

そんな中に身を置くと、嫌な事全てが自然に吸いとられるかの如く、体や心が軽くなる、ストレスからも解放され、時が経つのさえ忘れてしまう。
そして、ここぞと思われる流れからは良型の岩魚が次々にドライフライに飛び出して来る、言葉では形容し難いたまらない瞬間である、本当に心から童心に戻れる瞬間なのだろう。
我を忘れ、ドンドン上流へと釣り上がってゆく。
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こんな岩魚が入れ食いです、たまらん~~~。

途中、休憩を入れ昼食タイム、上流には人は居ないので、渓の水を汲んでの昼食。
この素晴らしい自然を独り占めしながらの昼食は格別です、インスタントコーヒーも普段飲むのとは、桁違いの美味しさ、これまた至福のひと時です。
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飯を食う間もないぐらいですが、休憩は必要です、何にも代えがたい時間です。

その後も、かなり良いペースで釣れ続け、何処まで行っても止められない状況、ここで釣れる岩魚のアベレージは、24~26センチ前後が多く、たまに尺近いのも混じる感じで、あまりの釣れ過ぎに、後半はかなり雑な釣りになってしまった。
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天然岩魚なので、良く引きます。

岩魚の反応が悪くなれば、納竿しようと思っていたが、それどころか奥に行くにつれ、更に良くなるのだった。
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この日は40本以上釣りました。

それでも、帰りの事を考えると、MAXでも3時半には川を下らなくてはならない、そう心に決め、釣り上がって行った。
そして、予定通り3時半に納竿し、急いで川を下る事にした。
帰りを考えると、良い思いをした分長い距離を帰らなくてはならず疲れてはいるが、そんな事は言ってられない、疲れた体に鞭打ってドンドン下って行く。

そりゃ、9時間も釣りをしていたのだから疲れて当然、3つ目の堰堤に差し掛かった時に少し休憩がてら、堰堤の下を覗いてみると、いいサイズの岩魚がライズを繰り返していた。
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堰堤下はかなりの落差です。

「釣ってやろう」よせばいいのにまたまたロッドをつなぎ出す、堰堤下の岩魚は釣れるのだろうか?その時だった、何か視界の片隅で動く物を感じた、そちらに目をやると、草むらが大きく揺れている、「ドヒャ~~~」、その瞬間わが目を疑った。








そう、出たのであるクマだ、それもかなりでかい、岩魚を狙っていたお陰で、向こうはこちらに気づいていない、堰堤から落ちる水の音も私の気配を消していたのだろう。
















クマが出てきたのは、堰堤上にいる私とほぼ同じ高さの崩れてなだらかになった斜面、距離にして15メーター程、いきなりこちらに突進はしてこれないものの、「どないしょ~」と思う所だが、何故か写真を撮る事にした、気分は戦場カメラマンと言った所だろうか。
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「ションベンをちびりそう」とはこんな状況でしょうね。





ただ、そこを通らないと帰る事が出来ない、どうする“絶対絶命”のピ~ンチ・・・・つづく

by purplestream | 2010-11-24 23:48


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